Sさん(東北の大学 / 工芸デザイン学科専攻)

Sさん(東北の大学 / 工芸デザイン学科専攻)

ものづくりの可能性を、考え抜く時間。

Hacoaのインターンシップに参加したSさん。
もともと漆の木地ものに強い関心を持っていた一方で、「現代の暮らしの中で漆器はどうあるべきか」という疑問を抱いてきました。
福井でのイベントをきっかけにHacoaを知り、調べていく中で、木地が持つ従来の価値を大切にしながらも、挑戦的な視点で新しい商品開発に取り組まれている姿勢を知りました。
その考え方に強く共感し、「自分もこの環境で挑戦してみたい」と感じたことが、今回応募したきっかけになりました。

インターンシップのプログラム(5日間)

<1日目>会社見学
Hacoaのルーツを学ぶ。アイディア(事前課題)のブラッシュアップを行う

<2~3日目>研磨、組立作業
職人の指導のもと、木製雑貨の磨きや最終仕上げを体験。手作業ならではの繊細な調整や木の質感の違いを学ぶ。

<4~5日目>デザインワーク
デザイナー(職人)と共に、自身が考えたアイディアを実際に製作

制作物 「外さないキーケース」

一人暮らしを始めた男子大学生に向けたプレゼントとして制作しました。
特徴は、腰に装着したままスムーズに鍵を取り出せることです。
キーケースを毎回ベルトから外したり、ポケットから探して取り出したりする手間や、少しスマートではないと感じる場面を減らしたいという思いから考えました。
また、ただ鍵を取り出すための道具ではなく、「キーケースを開ける」という何気ない動作そのものを面白く彩りたい、格好よく見せられるようなデザインを目指しました。

インターンシップを通じて感じたこと

「企業らしい製品を作ること」や、「材料コストや加工方法などの条件を踏まえた提案」「思考を止めずに考え続けること」の難しさを強く実感しました。
インターン中は、「この製品を御社で作る意味はあるのか」「どのように製造するのか」「どれくらいコストがかかるのか」「類似製品と何が異なるのか」といったことを常に考えながら制作に取り組んでいました。
実際に試作を進めていく中では、コンセプトの詰めの甘さや、鍵の取り出しやすさなど使いやすさの面で課題も見つかり、思うようにいかず悩む場面も多くありました。
その一方で、まだあまり開拓されていない領域だからこその面白さや、新しい可能性を感じることもできました。
今回の経験を通して、商品開発の難しさだけでなく、自分で考えたものを形にしていく楽しさややりがいにも気づくことができました。

インターン生へメッセージ

現在取り組んでいるデザインを、実際に製造することまで考えながら進めることを学びたい人におすすめです。
どれだけ良いデザインでも、実現できなければ提案で終わってしまうため、製造方法やコスト、技術的な制約まで理解したうえで考えることが大切だと感じました。
また、実際のデザイナーの仕事では、企業ごとの技術面・コスト面の条件の中で、最適な答えを見つけていく力が求められるのだと思いました。
その点で、本インターンシップは、そうした考え方や実践的な力を身につけることができる、とても貴重な機会だと感じています。

カテゴリー